自己破産をすると、借金をすべて帳消しにできますが、そのメリットが大きい分、デメリットも大きいというイメージを持っている人も多いでしょう。
一般的な常識で考えると、確かに自己破産は「借りたお金は返さなければならない」という原則に反する行為であり、なるべく頼ってはいけないものです。
しかし、自己破産の意味とはなにかについて考えると、決してこの手続きをすることが悪なのではないと考えることができます。
人間なので、だれでもミスをしてしまうことはあります。
精神的に弱っている時に、ブランド品を買いあさってしまったり、ギャンブルにハマってしまったり、正常な精神状態ならばしないようなことをしてしまうこともあります。
また、友人に裏切られて借金を押し付けられてしまったり、親の借金を相続してしまったり、本人の責任は少ないケースもあるでしょう。
自己破産をすると資産は原則としてすべて失いますが、自宅を持っていない人にはそれほど大きな影響は出ないこともあります。
マイホームは原則として没収されてしまいますが、賃貸に住んでいる人は、部屋を追い出されてしまうということはありませんので、心配は不要です。
基本的には、大家さんにバレることもありません。
仮に大家さんにバレたとしても、それが原因で部屋を追い出されるということは、法律的に違法となるので、ありません。
また、20万円以下の資産ならば、没収されることはないようです。
例えば、売却をしても20万円以下にしかならない中古車などは、保有を続けることができます。
生活用品については、没収される資産ではないので、手放さす必要はありません。
また、マイホームを持っている人でも、夫の名義になっている場合で、妻が自己破産をする場合なら、影響が出ないこともあります。
妻が連帯保証人になっている場合や、ペアローンを組んでいる場合などには、原則として没収されてしまうので、注意が必要になります。
他には、ブラックリストにのってしまうというデメリットがありますが、こちらも人によってデメリットの大きさが異なっています。
クレジットカードをほとんど使わない人にとっては、あまりデメリットはないということもあります。
地方に住んでいる人は、自動車ローンを組んで車を購入できなくなるので、生活に大きな支障が出るということもあります。
いずれにしても、あらかじめ弁護士に相談をしておき、デメリットについても十分に納得をした上で、手続きをするようにしましょう。