学校に進学するためには、学費を支払わなければなりません。
特に大学は最低でも4年間はまとまった学費を支払わなければなりませんし、実家を離れて独り暮らしをするときは家賃や生活費なども自分で支払わなければなりません。
学生の間は生活費や学費を親が援助してくれることもありますが、日本経済が停滞していることもあり、親も援助したくてもできない場合があります。
しかし現在の日本では学歴社会がまだ強く残っており、高校や大学などを卒業していなければ、より良い就職先を見つけられないという現実があります。
そのため学生は学校で知識を学ぶことはもちろんですが、社会人になるためのステップとして進学する人が多くを占めています。
経済的に余裕がなくても勉強をしたいとう学生のために、奨学金制度があります。
学校によっては優秀な生徒に限って、返済不要な無償の給付金制度を導入しているところもあります。
しかし多くは無利子のものと、利子をつけて返済しなければならない有償奨学金になっています。
他のローンなどに比べて利率は低く設定されているものが多いですが、それでも借金をしていることには変わりません。
ただ学生の場合、借金をしているという認識が薄いことも多く、1つだけでなく複数から奨学金を借りてしまう学生も少なくありません。
学生の間、給付金があることによって経済的な苦しさから逃れられるかもしれませんが、借り入れした金額に利息をつけたものを返済しなければならないので、返済する段階になってみて初めて、想像以上に借り入れ総額が多いと驚く学生も多いのが現状です。
もちろん卒業して就職がきまり、安定した収入を得ることができれば返済を滞ることはありませんし、有意義な学生時代を過ごせるので良いシステムだといえます。
しかし卒業してから就職先が決まらずフリーターになってしまったり、就職しても給料が少ない場合は奨学金返済ができない人が増えています。
学校を卒業してからは毎月決まった金額を返済しなければならないことが規定になっていますが、返済できずに滞ってしまい、結局自己破産を選ぶ人が増えています。
自己破産をするといわゆるブラックリストに登録されてしまいますので、一定期間は銀行口座を持てなかったりクレジットカードを作ることができなくなってしまいます。
また自己破産したことによって、勤め先での信用を失ってしまうという影響も考えられます。
自己破産をすることによって、結婚や子育てなど将来設計にも影響が出る可能性がありますから、奨学金も借金の1つだと考えて、利用するときは慎重な判断が必要です。