自己破産の原因はそれぞれ
自己破産の理由は人それぞれです。
仕事でどうしても追わなければいけない借金があり不測の事態などが重なり返済できなくなった。
病気で本来であれば順調に返済できたはずの借金が返せなくなった。
などのやむを得ないような場合は自己破産することでもう一度その人の人生や生活を立て直す事のできる環境をつくり、助けてくれる制度です。
しかし、借金で遊興費に充てて働かない、ギャンブルや賭博などにのめりこんでしまっていつの間にか借金が多くなり返済できなくなってしまうこともあります。
このような時には裁判所に破産が認められないこともあり得ます。
破産が認められない理由としては破産法という法律にも細かく記載されていて、財産を隠して破産の申し立てをしたり、わざと破産するような不利益な借金を続けるなどの理由のほかに、ギャンブルや浪費で負った借金は破産の免責不許可事由としてあげられています。
その中には株や投資などの失敗によって出てしまった借金も含まれることがあり、破産の申し立てをしても裁判所には認められないことも起こりえますので注意が必要です。
自己破産で株やFXは免責にならない
ではなぜこのような返済不能な借金を抱えてしまうのでしょうか。
現在では例えばFXであれば手元の資金以上の損失が出た場合には自動的に取引が終了して莫大な負債を抱えなくても済むようにはできています。
しかし、株や先物取引などの投資においては急激な相場の変動などによりそのシステムがうまく機能せずに大きな負債を抱えてしまうことがあります。
さらには、取引で失敗してその負債分を取り返そうとさらに謝金をつくり、追加で投資につぎ込みさらに失敗を重ねて負債を増大させることもあるでしょう。
このようなとき、破産法252条1項では、裁判所は、破産者について、次の各号に掲げる自由のいずれにも該当しない場合には、免責許可の決定をすると記載されています。
さらに、その中の4号では浪費又は賭博その他の射幸行為をしたことによって著しく財産を減少させ、または過大な債務を負担したこと、という項目に該当すると裁判所に判断される可能性があります。
そう判断された時点で免責は認められません。
ですから、自己資金の金額を超えていくらでも取引ができるような投資を、損失が大きくなっているにもかかわらず続けてしまっていると自己破産すらできずに借金を返さなくてはいけない事態となる可能性も十分あります。
このような事態にならないよう、自分お手持ちの資金の範囲で注意しながら投資をしましょう。
