多額の借金を背負っているという場合でも、自己破産の申し立てをし、免責が認められた場合には、借金の返済は免除されます。
今まで苦しめられてきた借金の返済から逃れられるということで、良いことばかりと思われがちな手続きではありますが、メリットがあれば、デメリットもあります。
まず、全ての人ではありませんが、申し立てを行い、免責が下りるかどうかの判断がなされない間は引っ越しや海外旅行に行くという場合には、裁判所からの許可が必要となります。
住まいから離れている時間が長いという場合には、宿泊を要しない場合であっても、裁判所に許可を求める必要があります。
ただし、多くの場合は数日程度の国内の出張や旅行程度であれば、許可がおりないということはありませんので、安心して仕事をすることが出来るでしょう。
ただし、無許可で移動をしてしまうと、トラブルに発展する可能性もゼロではありませんので、裁判所には知らせておいたほうが良いでしょう。
そして、いつでも連絡をとることが出来るようにしておくようにしましょう。
しかし、破産の手続きに支障がないという場合には、許可は下りるのが一般的です。
このような事が必要となる理由としては、破産を申し立てをした人が逃走をしてしまったり、本来であれば借金の返済に充てるべき財産を隠してしまうということを防止するためと言えます。
自己破産の手続きには、破産手続きが開始すると同時に終了する同時廃止という手続きがあります。
これは、特別な財産がないという場合や借入原因に問題が無いという人のほとんどは同時廃止となります。
この同時廃止となった場合には、引っ越しや旅行の制限を受けるという事はありません。
自己破産の申し立てをしてから、免責が下りるか否かの結果が出るまでの期間は個人差はありますが、数ヶ月です。
結果が出れば、制限を受けることはなく、自由に様々なところに行くことが出来ます。
その為、この期間中に無理な移動をする必要が無いという場合には、数カ月のことですので、我慢をするということも必要でしょう。
自己破産の手続きは、弁護士に依頼するのが一般的です。
その為、分からないことや不安に感じることがあれば、自己判断をせずに弁護士に相談をするようにしましょう。
自由に移動をすることが出来ないということは、自己破産のデメリットとも言えますが、手続きをしっかりと行い、説明をすることが出来れば、制限を受けるということは少ないでしょう。
